注文住宅をプランニングするとき、
和室を作るべきか?
と悩むはず。
私も「和室(畳のある部屋)はあるのが当たり前」という“常識”が計画を邪魔しました…。
見積りするとわかりますが、和室有り無しで100万円以上は違います。
(確か4畳半程度…面積によってはもっと!)
結果、ウチでは和室を不採用にしましたが、全く問題無し!
コストダウンと、広いLDKが実現できます。
日本人的に“和室”はリラックス、安堵感、風情を感じる空間です。
なんたって「和」とは、
「日本」を意味する文化的概念
ウィキペディア
であり、「畳恋し」がDNAに刻まれている日本人にはなんとなく必要な和室。
でも失敗しない家づくりのためには
「和室があるのは当たりまえ」
の常識をいったん無くして「本当に必要な部屋とは?」をゼロから考えてみましょう!
和室とは?
日本の古き良き伝統を受け継いだ、畳を敷き詰めた部屋が和室です。
和室の構成要素
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そのほか壁には、淡い色使いの和風な柄が用いられます。
このページでは次のように和室を定義します。
上記構成要素の伝統的な和風の部屋を「和室」
フローリング床に畳だけ敷いた場所を「和室空間」(和風空間でもよいです)
おもにLDKに隣接した洋風の部屋に床だけ畳の部屋を「洋風和室」
和室の主な用途
- 客間(応接間)
- 茶室
- 子供のプレイルーム
- 遠方から遊びに来た親が寝泊まりする部屋
布団派なら寝室と兼用もできます。
次は、和室が無い、メリット・デメリットを解説してきます。
和室が無いメリット
我が家のフローリングオンリー生活で感じた、和室を作らないメリットはこちら。
では詳しく説明いたします。
コストダウンできた
- 畳
- 床の間や押入れの造作
- 障子やふすまなどの建具
- 欄間(らんま)や床の間周りの装飾
などが不要になるのでその分コストカットできました。
和室あり・なしの見積りをしてもらいましたが、100万円以上違っていました。
結構お値段するんですね…。
洋間だと、
壁はクロス仕上げ、床はフローリングの板、でOKなのでグッとコストカットできます。
畳を敷く場合は、段差をなくすため畳の厚さ分の床を下げる必要があります。
細かいところですが、こういうところで手間(工賃)がかかるんです。
他の場所と違う造りにすると、どうしても工賃に跳ね返ってくるのでしょう。
(今となっては見積り詳細うろおぼえ…)
コストはグッと抑えたいけどどうしても和室が欲しいなら、簡素な造りを設計士さんにご相談ください。
床の間を造らない、装飾を一切しないとか。
広いLDKを確保できる
ウチでは、和室をつくらない代わりに、その面積をLDKに充てました。
こんな部屋が欲しくありませんか?
- 仕事や作業部屋
- 書斎や趣味の部屋
- パントリー
- 広いクローゼットや納戸
- 子供部屋
- 演奏用防音室
- パニックルーム😆(緊急避難用の部屋)
和室を設けるなら最低でも4.5~6畳ぐらいは欲しいです。
でもウチの場合はアイランドキッチンがある広いLDKが欲しかったので、和室はあきらめました。
和室を入れようとするとどうしても細切れ間取りになり、難しかったです…。
計画の足かせとなっていた和室をあきらめると、間取り案がグッと膨らみます☆
畳さえあればOKなら、置き畳や高床式ユニット畳、パナソニックの「畳が丘」をご検討ください。
そのほか、リビングと合体可能な洋風和室もあります。
伝統的な和室より、最近はこちらのタイプを良く目にしますね。
初めはフローリングにして、住んだ後「やっぱり和室が欲しい」と思ったら、プチリフォームで「畳が丘」を設置しても良いと思います。
掘りごたつが欲しい?
高床式ユニット畳で簡単にすぐ作れますよ。
住んでみないと分からない事が良くあるので、後から和室空間を作りやすい間取りにしましょう。
お掃除やメンテナンスが楽
我が家では、掃除機は週1回休みの日にかけています。
毎日掃除機は無理…。
その代わり、フローリングモップを毎日使っています。
掃除機使うより時間が5分の1で済みます。
フローリングモップで十分綺麗になります。
多忙な私たちは、毎日掃除機をかけていられません。
時短家事かつ清潔に保つためには、フローリングモップが最適解です。
和室の畳だと、イグサの細かい溝のため、モップはかけにくいです。
掃除機を使うしかありません。
または粘着シートのコロコロ?
フローリングだとダニの悩みがグッと減ります。
小さい子がいる家庭では、畳に住みつくダニの心配が…。
子供の落書き落とし
お絵描きを覚え始めた小さな子は、どこかしこに描き散らすかもしれません🥲
畳にクレヨンやマジックで落書きされると落とし辛いでしょう…。
フローリングだと落書きも落としやすいです。
子供のおもらし対策ではフローリングは有利
子供が畳にミルクをこぼすと…😓
フローリングならサッと拭き取れますが、畳は染み込みます。
(旧宅の畳間で、子供がミルク飲んだあとリバース!も良くありまして…大家さん汚しちゃってすみません)
そしてもっと注意なのが、おもらし☆
おしっことかアレとかw
オムツ外しトレーニング中はパンツになりますので、おもらしすることが有りました。
フローリングなら雑巾で拭きとればOKだけど、畳だと…。
いざとなったら取替可能な置き畳が便利です。
フローリングは家具のマッチング度が高い
フローリングだとどんな家具でも違和感を感じません。
(ただし統一感ない家具だらけだとイケてない空間に…)
もし和室に家具を置く場合は、サザエさんちのタンスのような家具になるでしょう。
家具チョイスに自信があれば良いですが、適当に選んだ家具だと違和感ある和室になります。
賃貸の旧宅の和室には、本棚とか、プラスチック製チェストを置いていましたが、おしゃれな部屋ではなかったですね。
けどフローリングなら大体の家具はマッチします。
ブロック重ねて板を置いた棚とか、オシャレと思いました。
壁面収納を設置できれば、和室に家具を置く必要は無いと思いますが、恐らく結構なコストアップです。
作り付けの壁面収納は高価です。
予算を抑えたいなら、和室よりも洋室が有利。
間取りの予算だけじゃなく、家具の価格も抑えられます。
ウチは1つ1000円程度のカラーボックスを多数使っています。
フローリングは、安い家具でもあまり違和感なくコストダウンを図れます。
和室が無いデメリット(フローリングだけのデメリット)
和室が無いデメリットはコチラです。
和室が無いデメリット
すぐごろ寝できない
お昼寝、横になって読み物、スマホ、テレビ…、などちょっとゴロンとしたいときありますよね?
ウチは和室を作らなかった代わりに高床式ユニット畳を置いていますが、ちょっとゴロンは畳が向いています。
ベッドは本気睡眠モードには向いていますが、ちょっとだけゴロンはやっぱり畳が良いです。
住んで改めて感じました。
ただ高床式ユニット畳は、天板の畳に乗っかるとバコバコ音が出て、心地よさは少ないです。
高床式ユニット畳の使い勝手レビューはこちら
畳収納ボックスのメリット・デメリット体験レビュー!おしゃれに整理整頓
和室の「本物の畳」は、グッと体重を支えてくれるので安定感が違います。
フローリングでごろ寝はできないので、ソファーかカーペットが必要です。
小さい子供は遊びづらいかも?
畳は赤ちゃんがハイハイしやすいです。
旧宅では和室があり、ウチの子は「ずりばい」や「ハイハイ」をしていました。
手足が触れる感触は、冷たいフローリングよりも、温かみある畳が良いですよね。
大人もそうなのできっと小さい子もそうでしょう。
また、よちよち歩きのころはよく転びます。
転んだ時、畳ならあまり痛くないはず。
おもちゃで遊ぶ時も、フローリングだとがちゃがちゃ大きな音がしますが、畳ならサイレント!
新居のフローリングでは、プレイマットを引いて遊ばせていました。
転んでも痛くないしおもちゃで遊んでも、ガチャガチャ音がしません。
子どもが成長し不要になったら簡単に撤去できます。
仏壇が設置しづらいかも?
人間いつかは天国に召されます。
日本人の多くは、仏壇を置くでしょう。
仏壇はフローリングよりも和室がお似合いです。
和室を設けてないウチは、そのあたりどうするか、先送り中…。
まぁフローリング用のお仏壇を置くでしょうね。
もしくは「その時」が来たら、部屋の一角を改装して「畳が丘」で和室空間を作って仏壇置く?という構想はあります…。
まとめ
このページでは、和室が無いメリット・デメリットを紹介してきました。
和室が無い(洋室だけ)メリット
どうでしょう、和室無しの方がメリット大きいと思います。
令和の時代に、一般家庭に伝統的な和室は時代遅れかもしれません。
5LDKのデカいお家建てるなら、伝統的和室は可能でしょう。
一般家庭で和室を作るなら、リビングに隣接した洋風和室がおすすめ。
でも住んで後から「やっぱりいらなかった」と後悔する可能性も…。
その心配があれば、全てフローリングでLDKを作って、畳が欲しければ次のやり方もあります。
置き畳
高床式ユニット畳(畳収納)
畳が丘
計画時には想定できない、住んでからわかることはたくさんあります。
注文住宅作るなら、変化に対応できる間取りが良いですよ!