エコキュートとは、湯沸かし器の一つで、電気でお湯を沸かします。
さらに、電気代が安い深夜に湯沸かしをするので電気代を抑えられることが特長です。
エコキュートのメリット
- 他の湯沸かし器に比べ省エネ!光熱費が格安に!
- 新たなCO2を出さず環境にやさしい
- タンクにお湯を溜めて置けるので断水時でもお湯が取り出せる
>エコキュートのデメリット
- 他の湯沸かし器より初期費が数倍高い!
- 設置場所をかなり取る
- 水道管直結じゃないので水圧が下がるかも
2023年は電気代が高騰しています。
そういうときこそエコキュートが威力を発揮します。
5年以上経ちましたが、今まで故障したことはありません。
エコキュートは、光熱費をグッと抑えられるため注文住宅のおすすめ設備の一つです。
ではさらに詳しく、エコキュートの特徴や使った感想を紹介していきます。
エコキュートのデメリット
初期費用が高い
まず挙げられるデメリットは、初期費用が高い!です。
いくら省エネだと言っても、“元を取る”までに時間がかかります。
種類 | エコキュート | 電気温水器 | 石油ふろ給湯機 | ガス湯沸かし器 |
---|---|---|---|---|
商品例 | 三菱電機 SRT-N46 | 三菱電機 SRT-J46CDM5 | ノーリツ OTQ-C4706SAY | リンナイ RUXC-E2403W |
容量 | 460L | 460L | 46.5kW | 24号 |
定価 | 814,000円 | 566,500円 | 411,400円 | 239,800円 |
想定人数 | 4~5人 |
この表の、エコキュートとガス湯沸かし器の価格差は、
814,000円-239,800円=574,200円
約3倍エコキュートが高いです。
エコキュートは他の湯沸かし器に比べて光熱費は安く、いつか元を取る日が来るはずです…。
でもこれは、元を取る前に故障で多額の修理代がかからなければ、という条件付きです。
そのため自分で年数回の簡単な点検と、3年に一度の定期点検が推奨されています。
エコキュートは高価な設備ですので、定期点検で少しでも長持ちさせましょう!
夜間の動作音で近隣に迷惑をかけるかもしれない
「不眠になった、慰謝料払え!」
とトラブルになる事例があります。
参考:騒音調査・測定・解析のソーチョー
我が家のエコキュート「SRT-N46」の最大騒音は、45dB(デシベル)です。
参考:騒音レベル
45dBは「特に気にならない」の、図書館の中と同等の騒音レベルです。
また我が家のパナソニックのエアコン室外機の騒音レベルは、最大64dBです。
この数字は「騒音を無視できない」レベルとなっています。
でもエアコンの室外機がうるさいと、苦情を言われたり、あなたの知り合いが騒音トラブルになっている、とはあまり聞きませんよね?
デシベルの数字だけを見ると、エアコンより静かです。
でもエコキュートが騒音問題になる原因は3つ。
- 深夜から明け方までずっと動作している
- 低周波音が出る
- 隣家に接近した配置になっている
静まり返った深夜は、静かな音でも認識しやすくなります。
エアコンの室外機は、設定温度に達すると動作が止まります。
でもエコキュートでは、明け方まで絶え間なく動作するので、睡眠時間中ず~っと音が出ます。
ヒートポンプユニットが動作すると、「ブーーン」と低い音が出ますが(ただし40dBの静かな音です)、耳では聞き取りにくい低周波音が発生しています。
低周波音は、
耳では聞こえないけど、体で感じる音である
頭痛、耳鳴り、不眠を引き起こす原因になる
という特徴があります。
エコキュートのヒートポンプは、凝縮圧力10MPaという、エアコンに比べ5倍以上の高圧で動作します。
これがエアコンに比べ低周波音を発生しやすい原因かも。
もしあなたが隣家から、睡眠時間中ずっと騒音を聞かされると、苦情を言いたくなるはずです。
エコキュートを設置するときは、隣家からできるだけ距離を取った位置にしてください。
距離を取れない場合は、何らかの防音対策の必要があります。
防音壁の参考
『エコキューナップ』で防音対策
そして、
「エコキュートを設置した、わたしヨシオ宅はうるさくないの?」
という疑問に対しては、
まったく気にならない、です。
私としては「騒音問題って本当にあるの?」という感想です…。
設置した三菱電器の商品が良いってことかな??
ウチの家族誰も「うるさいよね、」という体験はしていません。
ぐっすり眠れています。
ヒートポンプユニットの位置と、ファンの向きがイイ感じだからですかね?
2010年ごろ環境省が騒音被害の調査を行い、生産業界も「ヒートポンプ給湯機の運転音が健康被害の原因」と認めました。
それ以降、商品改良が進んだおかげで、エコキュート初期型よりは、騒音対策が進んでいます。
でもまったく低周波音を出さないわけではなく、引き続き騒音問題は起きています。
隣家と接近している場合は、ヒートポンプユニットを隣家に向けて設置すると騒音トラブルを招く恐れがあります。
可能であれば、隣家に向かない配置をおすすめします。
もしくは十分距離を取った配置に。
ちなみにウチでは、隣家と高低差があるため十分な距離が取れました。
低周波音は、ガスで発電をするエネファーム、風力発電の風車でも問題になっています。
エネルギー的にはエコでも、騒音被害という共通の悩みがあります。
参考:エコブームと低周波音による悩み
ということで、エコキュートは騒音トラブルを起こすかもしれない、というデメリットがあります。
設置場所をかなり取る
エコキュートは次のパーツ構成になります。
①エアコン室外機と同等の大きさの「ヒートポンプユニット」
②貯湯ユニット
エアコン室外機なら、壁掛けや屋上に設置という方法もできます。
でもエコキュートは、これら場所を取る2つの装置たちを、エアコンほど離して設置することができません。
できるだけ近い場所に設置する必要があります。
ウチが購入した商品を例にすれば、
- 配管全長15m以内
- 高低差3m以内
- 曲げられるカ所5カ所以内
の制約があります。
配管には冷媒が流れるので、長くなるほど放熱し、電気のムダが生じます。(光熱費が上がる)
できるだけユニットを接近させると、エネルギーロスが少なくなります。
ヒートポンプユニット周りに障害物が無い状態にする必要があります。
なのである程度の広さが必要です。
ギリギリではだめです。
先述した騒音問題もありますので、隣家に接近させない位置に据え付ける必要があります。
狭小な土地では設置が難しいかもしれません。
2階に設置することも可能ですが、メンテナンスを考えると地面に設置が良いです。
また550Lのタンクサイズだと、2階以上には設置できないです。
ということで、エアコンの室外機より設置の制約が多く、設置場所にとても困るのが、エコキュートのデメリットの1つです。
水圧が弱くなるかもしれない
水道直結に比べて水圧は弱くなります。
でも問題なくシャワー使えますよ!
我が家では浴室とエコキュートが同じ階層なので、水圧不足は感じていません。
エコキュートを1階に設置して、2階の浴室で使うときは要注意です。
水圧が弱くなるかもしれません。
その場合はハイパワータイプのエコキュートを選ぶと安心です。
参考
三菱電気ハイパワータイプのエコキュート
お湯切れの心配あり
タンクに溜めたお湯を使い切ると、お湯が出ません。
心配ですよね…。
購入費用を抑えようとして、家族の人数に合わない小サイズの商品を選んでしまうと、お湯切れになるかもしれません。
光熱費やお湯切れを抑えるため、
「お湯をできるだけ使わないように、節水で!」
も良い方法ですが、毎日となると子供たちにストレスになる恐れも…。
必ず、メーカーで推奨されている家族の人数に合わせたサイズを選んでください。
以上のデメリットをまとめると、
エコキュートデメリットまとめ
- 購入費用が高い
- 騒音トラブルの懸念がある
- 広めの設置スペースが必要
- 水圧が弱くなるかもしれない
特に騒音トラブルは、お金の問題以上に気を使いますよね。
新築時の予算配分を工夫すれば、エコキュート購入は何とかなります。
隣家とトラブルになると、安心して住まうことができません。
マイホーム買って失敗・後悔とならないよう、設置場所にお気を付けを…。
エコキュートのメリット
光熱費を抑えられる
エコキュートは、電気1のエネルギーでお湯3のエネルギーが作れます。
電気温水器に比べ省エネです。
参考
エコキュートの光熱費簡単シミュレーション
そして光熱費を抑える真骨頂は、オール電化プランにできることです。
オール電化プランの条件は
ガス湯沸かし器とガスコンロを、
↓
エコキュートとIHクッキングヒーター
にして、ガスを使用をしないこと。
ガスは基本料金がかかります。
ガスと電気を併用した時の光熱費
①ガス代:ガスの基本料金+使用したガス代
②電気代:電気の基本料金+使った電気代
光熱費=①+②
となります。
オール電化だと②だけに集約され、ガスの基本料がゼロです。
そして、オール電化プランは電気代を割引してくれるので、光熱費をもっと少なくできます。
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断水してもお湯が取り出せる
タンクにお湯を溜められるので、いざ断水になっても、お湯を取り出せます。
水を確保できるのは災害時に安心ですよね。
新たなCO2を出さないので、地球温暖化防止に貢献
ガスを燃焼させると新たなCO2が発生します。
でもエコキュートは、新たなCO2は発生させません。
最近は、地球規模で地球温暖化防止に向けてCO2削減に取り組んでいます。
さらに太陽光パネルで自家発電すれば、地球環境にもやさしくなれます♪
あなたもCO2排出ゼロ活動に加わってみましょう!
エコキュートの価格と商品例
フルオートタイプの3人~5人家族向け370Lのタンク容量での比較してみます。
パナソニックHE-J37KQS
819,500円(税込)
自動で人の出入りを感知しお風呂を保温するエコナビやシャワーが自動でリズム変動するリズムeシャワープラス等の省エネ機能が充実しています。
3つの温浴モードから温度を選べる温浴セレクトや専用アプリで、外からの「ふろ自動」することで帰宅してすぐに入浴できるなどの機能があります。
三菱電機SRT-P375B
945,000(税別)
湯冷めしにくく、お肌にうるおいを与えるマイクロバブル機能がついています。
2か所で同時に給湯しても、2階などでも水圧が落ちないハイパワー給湯機能もあります。
毎日のお風呂掃除を楽にする、栓を抜くだけでマイクロバブルの泡で配管の掃除をしっかりと自動で行うバブルおそうじの機能が特徴です。
ダイキンEQ37VFV
973,500円(税込)
あつめ、ぬるめ、いつもと同じ、さらにぬるめの4つの温度から好みの湯音をリモコンで選べます。
「バスクリン」のにごり湯を含む各種入浴剤を使用することできます。
スマホのカメラに指先を当てると、その時の「気持ち」を測定し、おすすめの入浴を教えてくれる「ふろロク」機能もあります。
リモコン操作にチャイルドロック機能もあるので、子供のいたずらを防止することができます。
オプションでマイクロバブルアダプターを取り付けることもできます。
コロナCHP-E37AY4
995,500円(税込)
インターホンリモコンセット付
小さな子供がいる家庭でも、「ふろ自動一時停止」「音声モニター」「入浴お知らせ」機能により、便利で安心して使うことができることが評価され、第14回キッズデザイン賞を受賞しています。
家庭内エネルギー管理システムに対応しており、効果的にエネルギーを活用できます。
また、エコネットライトAIF認証を取得しています。
日立BHP-TAD37T
998,800円(税込)
独自の水道直圧給湯により、2か所同時での使用でも、3階でのシャワーでも、高い水圧で使用することができます。
また、瞬間的に沸かすため、ほぼ水道水の水質ままで給湯できるので、そのまま飲んだり、調理に使用することができます。
新開発の別売りのアダプターを取り付けることで、ファインバブルが肌をやさしく包み込むシルキー快泡浴を楽しむことができます。
お風呂に早く入りたいときに便利な高速湯はりの機能もあります。
エコキュートの選び方
エコキュートには、使用する地域によって、種類を選ぶ必要があります。
- 一般地用
- 寒冷地用
- 塩害地用
の3つから選択します。
次にタンク容量を選択します。
家族の人数によって、利用するお湯の量は変動するので、人数を目安に余裕をもった大きさを選ぶといいでしょう。
また、住まいのタイプや設置場所によって、タンクタイプを決定します。
集合住宅であればスリムタイプ、隣の家との境界が狭い場合は薄型タイプを選びます。
一番大切なのは、ライフスタイルにあった商品を選ぶことです。
お湯はり、保温、追焚き等さまざまな機能をボタン一つでができるフルオートタイプ、お湯はりだけができるオートタイプ、蛇口を手動で開閉する給湯専用タイプと大きく分けることができます。
どの給湯タイプを選ぶかによって、価格も変わってくるので、どういった使い方をしたいのかによって、選択してください。
保温や足し湯、追焚きができないタイプもあるので、確認しておきましょう。
また、メーカーによって、スマホのアプリで離れた場所から操作できるものや、2か所同時使用でも水圧の落ちないタイプ等さまざまな便利機能があります。
その他にも、電気代等のランニングコスト、故障時のサポート体制等もチェックしましょう。
エコキュート購入者のご意見
某クラウドソーシングにて、購入者の体験談をお伺いしましたのでご紹介します。
エコキュートのお湯を作る仕組みとは?
エコキュートでは「ヒートポンプ」という仕組みが使われています。
引用:三菱電機のエコキュート
ヒートポンプとは、ヒート(熱)+ポンプ(くみ上げ装置)からできた言葉です。
仕組みをざっくり言うと、空気中の熱をくみ上げて(取り込んで)、その熱でお湯を作ります。
エアコンなら冷風・温風を作ります。
ヒートポンプのすごいところは、電気だけでお湯を作ることに比べ、約3分の1の電力でお湯が作れるんです!
電気ポットでお湯を沸かす場合、100%電力を使います。
でもヒートポンプは、
空気中の熱「2」+電力「1」=お湯エネルギー「3」
の割合でお湯が作れるんです!
(電気エネルギ―1を投入すると、お湯エネルギーが3になる)
とても省エネ!
とても経済的!
概要がわかったところで、エコキュートのヒートポンプの動作をさらに詳しく解説してきます。
空気中の熱を奪い、お湯を作るヒートポンプの仕組み
引用:三菱電機
お湯を作るサイクルはこちら。
- 熱交換器にて、空気中の熱を冷媒に取り込む
(温度が高い空気から、外気よりグっと温度が低い冷媒に熱が移動) - コンプレッサーで冷媒を圧縮し、さらに熱を発生させる
- 熱交換器にて高温にした冷媒で水道水を加熱し、お湯を作る
(温度が高い冷媒から、温度が低い水道水に熱が移動) - 高温の冷媒を、膨張弁とよばれる装置で、低圧・低温にする
(再び熱を吸収をしやすい状態になる)
①~④のサイクルを繰り返していきます。
外から熱を運んできて→水道水へ熱を吐き出す
という動きになります。
ヒートポンプは電気の力だけでなく、空気が持つ「熱」を使ってお湯を作ります。
電気ポットや電気ストーブで「熱」を作る場合に比べ、少ない電気で済むので、省エネです!
ヒートポンプ
電気エネルギー「1」+空気中の熱「2」=お湯「3」
電気ポット
電気エネルギー「1」=お湯「1」
電気ストーブ
電気エネルギー「1」=熱「1」
ヒートポンプは「1」の電力で、「3」のお湯が作れます。
最近の技術ではさらに、3~5の熱エネルギーを作ることができるそうです。
ヒートポンプ考えた人、まじ天才!
マイナス10℃の気温からでも熱が取り出せるのはなぜ?
我が家で使っているエコキュートは、マイナス10℃の気温でも使用可能です。
どんなに冷たい空気でも「熱」があるんです。
摂氏0℃は水が氷になる温度はご存じの通り。
さらに温度を下げて、下げて、下げて…どんな物質も凍っちゃう温度が、絶対零度のマイナス273.15℃です。
理論上、-273.15℃以下には下げられません(小難しい物理学…)。
極端な例ですが…、
絶対零度に比べたら、氷になる温度の0℃や、寒い寒い北海道の過去最低気温-41.0℃も、かなり高温です!
理論上、ヒートポンプは寒冷地の、冷たい空気からも熱を奪うことができます。
不思議ですよね。
熱の移動は基本的に、高温→低温に移動すると、先述しました。
そう、冷媒を外気より低温にすれば良いのです。
例えば、
外気マイナス41℃(高温)>冷媒マイナス50℃(低温)
この-50℃の冷媒を、外気-41℃にさらすと、外気(高温)→冷媒(低温)に熱が移動します。
つまり極寒の-41℃から熱を奪うことができます。
…とは言っても、ヒートポンプは寒冷地での暖房運転が苦手です。
配管が凍ってしまいます…。
なので寒い地域に住まうあなたは、凍結対策がされた、寒冷地仕様のエコキュートを選んでください。
ただし、今のエコキュートの技術では、外気がマイナス20℃だと使えません。
ということで、エコキュートはマイナス10℃の気温でも、それ以下に冷媒を冷やすことで外気から熱を奪うことができ、80℃のお湯を作ることができます。
エコキュートが動作可能な最低気温
寒冷地仕様:マイナス25℃まで
一般地仕様:マイナス10℃まで
参考:三菱電機
冷媒に二酸化炭素を使っている理由とは?
家庭用エアコンは、冷媒にフロン系ガスを使っています。
フロンガスのメリット
- 燃えない(爆発しない)
- 人畜無害
- 効率よく熱を運ぶ
このような、優れた性能があります。
でもご存じの通り、フロンガスの温室効果は、二酸化炭素の数百倍~ン万倍もある、地球温暖化にマジヤバい物質です。
参考:環境省/フロンは二酸化炭素の100~10000倍も強力な温室効果ガスです
フロンガスは自然の物質ではありません。
しかしエコキュートでは、自然界の、そこかしこにあるナチュラルな二酸化炭素を冷媒に使います。
新たな二酸化炭素を発生さないので、環境に優しいです。
少しでも地球環境の国際貢献をしたいと思ったら、エコキュートを選びましょう。
参考
環境問題をどうにかしましょう国際会議の、
「COP26」国連気候変動枠組条約第26回締約国会議
「それじゃ、エアコンにも二酸化炭素使えばいいじゃん」
そう思いますよね?
でもエアコンが二酸化炭素を使えない理由はこちら。
- 冷房用の冷媒としては二酸化炭素は効率が悪い
- 10Mpaというとても高圧なのでエアコンでは耐えきれない
室内機⇔室外機の間は長い配管でつながれており、その配管が高圧に耐えきれないです。
また、CO2以外の自然冷媒である「アンモニア(NH3)」もありますが、アンモニアには人間にとって毒性があるため、家庭用エアコンでは使われません。
業務用冷凍機で使われています。
ということで、エアコンでは効率性・安全性からフロンが使われるのです。
では、エコキュートで二酸化炭素が使える理由とは?
実は、二酸化炭素は、圧縮して熱を発生させるには適しているのです。
つまり、暖房にはエネルギー効率が良い冷媒なんです。
エコキュートが冷媒で二酸化炭素が使える理由
- お湯を作るだけなので熱効率が保てる(冷水は作らない)
- 長い配管は使わないので高圧に耐えきれる(ポンプユニットと貯湯ユニットは接近している)
二酸化炭素を冷媒として使わない給湯器もありますが、その場合はエコキュートとは呼ばず「ヒートポンプ式給湯器」と区別して呼ばれます。
エコキュートと電気温水器との違いは?
特徴比較 | 電気温水器 | エコキュート |
---|---|---|
形名 | SRT-J46CDM5 | SRT-N46 |
本体価格 | 566,500円 | 814,000円 |
容量(4~5人用) | 460L | 460L |
最大消費電力 | 5.5kW | 2kW |
動作音最大 | 無音 | 45dB |
省スペースか? | △ | × |
排ガス等のニオイ | 無し | 無し |
深夜電力プラン | 可能 | 可能 |
電気温水器がお湯を沸かす仕組みは、
貯湯タンク内の水をヒーターでお湯にする(電気の力だけ)
というシンプルなものです。
基本的には
- 貯湯タンク内のヒーターで湯を作る
- お湯を溜めておく
- 給湯する
の動作を、一つのタンク内で行うのが電気温水器の仕組みです。
お湯が無くなったら、再度電力のみで加熱し、お湯を溜めていくシンプルな仕組みです。
エコキュートは「ヒートポンプ」で、お湯を作ります。
電気温水器の消費電力は、エコキュートの約3倍になりますので、ランニングコストは高めです。
エコキュートのパーツ構成は、エアコンの室外機のような「ヒートポンプユニット」と、お湯をためておく「貯湯ユニット」の2つ。
電気温水器は「貯湯ユニット」のみで、エコキュートよりは省スペースです。
動作音が問題になることがあるエコキュートですが、電気温水器なら無音なので騒音トラブルの心配はありません。
電気温水器はこんな人におすすめ
- (エコキュートよりは)初期コストを抑えたい
- オール電化にしたい
- 設置スペースを少なくしたい
- 騒音を出したくない
- 災害など万が一のために、お湯(または水)を溜めておきたい
- 排ガスを出したくない