IHって高価な調理家電だし、ちゃんと納得してから購入したいですよね。
このページでは、
「IHクッキングヒーターって大丈夫?」
「ガスコンロと比べてどうよ?」
「IHのデメリットが心配」
というあなた向けにIHの特徴を紹介していきます。
IHのデメリット
- 高価(定価40万円)
- 停電では使えぬ
- 使える鍋・フライパンが限定される
- スルメを炙れない
- 電磁波が心配?
そして私が数年使って実感したIHの良さはコレ。
- 火を使わず安全!
- 熱風が無いので真夏の調理がガス火よりラク!
- 自動調理機能が便利
- 時短家事になり浮いた時間を他に回せる
結論として、IHは注文住宅のおすすめ設備です!
ではIHクッキングヒーターのメリット・デメリットを詳しく解説していきます。
IHとガスのメリット・デメリット比較表
まずはIHの仕組みを簡単に説明します。
IHは
とりあえず小難しいことは置いといて、特殊な装置に電気を流すと、鍋がアツくなる仕組みを利用した調理器具です。
引用:IHの仕組み:三菱電機
ではIHのメリット、デメリットをガスコンロと比較してみます。
IHのデメリット | ガスのメリット | |
---|---|---|
1 | 停電時に使用できない | 停電時でも基本的に使用可能・プロパンガス(LPガス)なら災害に強い |
2 | 導入費用が高い | IHに比べ導入費用が安い |
3 | 使える鍋・フライパンが少ない | ほとんどの鍋・フライパンが使える |
4 | スルメの炙りができない | スルメを炙れる |
5 | 嫌な音が出ることがある | 不快な音は出ない |
6 | フライパンを振ると加熱が止まる | フライパンを振っても加熱可能、部分的な加熱が可能 |
7 | 電磁波が気になる? | 電磁波は発しない |
8 | 子供に火の教育ができない? | 火の使い方教育ができる |
IHのメリット | ガスのデメリット | |
---|---|---|
1 | 火を使わないので安全 | 火災の危険性がある。 また密閉室内で可燃性の消毒剤・殺虫剤をまき散らすと爆発の危険性も。 |
2 | 掃除がしやすい! | 五徳の凹凸が掃除がしにくい。 |
3 | 炎が無いためキッチンが暑くならない | 炎の熱風で調理時に暑くなる。 近年の猛暑でキッチンが耐え難い暑さに。 |
4 | 実はガスより火力が強く加熱が早い | 実はIHより加熱が弱い |
5 | オール電化プランで光熱費を抑えられる | 電気+ガスは光熱費が割高になる |
6 | ガス中毒の心配なし | ガス漏れ・一酸化炭素中毒の恐れあり |
この比較表に沿って、IHの特徴を説明をしていきます。
IH採用チェックリスト
コチラに当てはまるならIHの採用が良いかも?!
※チェックを入れても何も起きません
コチラに当てはまるならガスコンロが良いかも!
IHクッキングヒーターのデメリット
本体価格が高い!
ウチが使っている三菱電機『びっくリングIH』の定価は425,000円。
とは言っても定価で買うことはないので、地元の電器屋さんで、取り付け工賃+保証8年込みで約20万円で買いました。
同じビルトイン型のガスコンロは、上位機種でも10万円程度。
それに比べIHの費用は2倍以上となります。
で、買い換えのタイミングは約10年です。
引用:三菱電機|買い替えのポイント
10年ごとに20万円→1年で2万円かかる計算です。
でも以下で述べる「オール電化プラン」で、電気代年間24,000円のコストダウンを考えると、元が取れるはず?
停電時に使用できない
はい、ご想像の通り、停電するとIHは使えません。
ガスコンロなら停電でも調理できます。
※100v電源を使用する上位クラスのビルトイン型ガスコンロは、停電になると使用できなくなる製品もありますのでご注意ください。
参考:AC100V電源タイプ - リンナイ
台風や豪雪で停電をしやすい地域なら、心配なデメリットになります。
使える鍋・フライパンが限られる
「IH対応」の記載が無い鍋・フライパンは使えません。
例えばこちらのIHクッキングヒーター映えしそうな、オシャレな銅フライパンは、使えません…。
引用:Mauviel(ムヴィエール)25cmソテーパン
「安いフライパンで構わない」と思っても、そのようなフライパンはIH非対応なんです。
IH対応のフライパンは、ちょっとだけ値段が高くなります。
そして重いです。
磁石がくっ付く鍋は、IHに対応しています。
「使える鍋・使えない鍋」の判断はこちら。
引用:びっくりんぐIHの取説
なので、お鍋にこだわった本格的料理を楽しみたい方は、ちょっと残念ですね。
嫌な音が出ることがある
フライパンが振動してIH天板のガラスと響き合い、ビイィ~ン゛と不快な振動音が出ることもあります。
ウチの例では、卵焼き用の小さいフライパンを右側のヒーターで加熱するとよく音が出ます。
ウチのIHでは、以下の方法で音を出さなくすることはできます。
- 調理するヒーター場所を変える
- フライパンをちょっとずらす
- 重さのあるフライパンに変える
- 食材を入れる
フライパンを持ち上げると加熱が止まる
野菜炒めやチャーハン作るときは、フライパンを振って材料を撹拌すると思います。
ガスコンロなら、フライパンを振ってもある程度加熱し続けることができます。
IHは、ヒーターからフライパンが離れると加熱が止まります。
また、フライパンを傾けて油を寄せてにんにくを焼く調理法がありますが、IHではそれがやりにくいです。
予熱である程度揚げ焼きでますけど、何度も加熱しなおす必要があり、ちょっと手間ですね…。
鉄フライパンなら蓄熱性高いので、揚げ焼きしやすくなりますけど。
IHでフライパン使うときは、基本的に煽りはしません。
ずっとトッププレートに接触させながら、菜箸でかくはんする使い方になります。
電磁波が怖い?
ネットで「IHの電磁波は発癌性があり危険」、という刺激的な記事を見ることがあります。
果たしてどうなんでしょうか?
太陽光線やラジオ電波、テレビ放送波などもすべて電磁波です。
そしてIHを含め、家電は全て「超低周波」とよばれる電磁波が出ています。
家電と人体への影響まとめ
- 電磁波は自然界にも存在する
- 電磁波による発ガン性の可能性レベルは、コーヒーと同じ程度
- IHの電磁波は、信頼できる国際的な機構(ICNIRP)が制定したガイドライン値を大幅に下回っている
- IHの電磁波は、他の電化製品と同等レベル
むしろIHよりスマホの電磁波の方が心配かも。
(参考:総務省|電波の生体に対する影響)
でも、ガラケーが登場しスマホ普及の今日まで、約20年以上経ちますが、
“電波にやられて癌になった”
という人は、少なくとも私の周りにはいません。
あなたの周りにはいますか?
たぶん今後も大丈夫!
IHの電磁波は問題無しと思います。
健康を思うなら(´ー`)y-~~タバコをやめましょう。
それでもやっぱり電磁波はコワイというあなたは、
ガスコンロの火災やガス中毒事故のリスク
IHの電磁波リスク
の、どちらがデメリット大きいかご検討ください。
スルメの炙りができない
IHクッキングヒーターは炎が出ませんので、スルメを炙ることができません。
ウチでは、カセットコンロでスルメを炙っています。
IH使うなら、カセットコンロの用意は必須です。
- 停電対策
- スルメ炙り
- 食卓ですき焼き
- キャンプ場で使う
の利用シーンがありますので、カセットコンロを買いましょう!
子供に火の教育ができない?
子どもに、火の便利さと危険さを教えることは大事でしょう。
でもIHだと火が身近には無くなります。
たまには食卓で鍋料理でもして、カセットコンロでガス火の便利さ・危険さを教えてあげれば問題無し。
またはキャンプ行って焚火も楽しいよ♪
IHクッキングヒーターのメリット
火を使わないので安全
IHのトッププレートに食材をこぼしても、燃えません。
こぼれた具材部分は熱くなりませんので、手で拾うことができます。
ヒーター部分に油をこぼしても燃えないので、かなり安全です。
ガスコンロなら、
衣類に火が燃え移る
揚げ物中にその場を離れ火事になった
というニュースを聞くことがありますが、IHなら大丈夫。
そして、温度センサーがついているから、発火するまで加熱されません。
ただし「キズ・汚れ防止マット」を使用すると、その種類によっては温度センサーが働かず、発火する可能性はあります。
- 汚れ防止マットを敷くことによって、IHクッキングヒーターが有する温度検知の機能が損なわれる可能性があることを認識しておく。
- 汚れ防止マットを敷いて油を加熱し続けると発火することがあるので、調理中は、絶対にその場を離れないこと。
引用元:国民生活センター
一方、調理後のヒーター部分は熱くなっているのですぐに手を触れないようご注意ください。
IHヒーター部分が発熱するわけではありませんが、上に乗っている鍋から熱が移るため、調理後は熱くなっています。
掃除がしやすい
天板がフラットなため、さっと一拭きで掃除完了です。
ガスコンロなら五徳やガス噴出口のでっぱりがあり、拭きづらいですね。
またガスは加熱直後は熱くて掃除はできません。
IHなら調理直後でも一応掃除ができます。
天板は熱くなっていますがガスほど高熱ではないため、厚めの布巾で拭けばイケます。
アイランドキッチンなら特にIHはおすすめです!
見た目もすっきりするし、掃除がしやすいです。
使い続けると焦げが付くこともあります。でも大丈夫。こちらの「IHの焦げを超簡単に落とす方法」ならIHについた焦げもサッと落とせます。
キッチンが暑くならない
火を使いませんから、熱源からの熱風が無く暑くなりません。
この特徴は夏に威力発揮です!
冷房や扇風機をかけながら調理ができます。
ガスの場合に扇風機を使うと、風が当たり弱火なら消えてしまうことがあります。
そうするとガス漏れ・ガス中毒の危険性が出ます。
これはIHにして助かる~って実感できました。
沖縄は蒸し暑い日が多いです。
そして熊谷はもっと厚いですよね!
窓を全開し扇風機をガンガン回しながら弱火調理しても問題なく料理できますから。
キッチンがサウナ状態にならず、熱中症になるリスクが減りますよ。
ガスより加熱が早い・火力が強い
意外なことなんですが、ガスより加熱スピードが早いんです。
熱源としてのガス火は確かに高熱を発すると思いますが、鍋を加熱することに関しては、熱効率がIHより劣るのです…。
(出典:沖縄電力)
IHの熱効率は90%、ガスは50%前後です。
ガスは熱の大部分が鍋の周りに逃げているので、熱効率が落ちます。
IHは鍋底だけに集中して加熱できますからすぐにあったまるんです。
最近のビルトイン型IHなら3.0kWという最大火力ですが、ちょっとわかりにくいのでガスの火力と比較した表がこちらです。
火加減の目安 | Panasonic
お湯はすぐ沸くし、ステーキ・野菜炒めなど火力を必要とする料理も問題なくできます。ガスより強すぎてすぐ焦げてしまいます。
最大定格は5800W(200V、29A)です。
今日本国内で販売されている日本製IHクッキングヒーターでは総電力の最大定格は5800W(200V、29A)までです。
例えば、左IHで3000Wの加熱+右IHで2500Wの加熱+ロースター1500Wの加熱これらを同時にご使用されても3000W+2500W+1500W=7000Wになりません。それは、IHクッキングヒーターが、自動的に火力を制御して最大定格(例:5800W)以内にコントロールするからです。Q8. IHクッキングヒーターの機能を全部使った場合、30Aブレーカーでも大丈夫なの?|JEMA 一般社団法人日本電機工業会
75cmタイプのIHでは、トッププレートに3か所のIHヒーター、正面にグリルがありますが、全箇所フルパワーで調理することはできません。
「保温機能」が大活躍!味噌汁やおかずを、食事中あったかい状態に保てる
使って分かった、これは便利!と思ったIHの機能が保温機能です。
ガスを使っていた旧宅では、とろ火で保温しているとガス火が鍋やフライパンで見えなくなり、つい、付けていたのを忘れちゃう危ないこともありました。((;゚Д゚)
材料がチリチリする音で気づきました。そしておかずを焦がしてしまいました…。
IHの保温機能は80℃に保つので、焦げることは無く、食事中スープやおかずをずっと温かい状態に保ってくれます。
または湯せんナシで、チョコレートを溶かすこともできます。
オール電化プランが選択可能で光熱費を抑制可能
IHクッキングヒーターの電気代はどれくらい?
標準的な4名家族世帯にて、朝・昼・夕食時に標準的なメニューでIHクッキングヒーターを使用した場合の1ヶ月の電気代は約1020円(税込)です。
※新電力料金目安単価27円/kWh(税込)で算出(JEMA・IH調理器技術委員会調べ)
JEMA 一般社団法人日本電機工業
この「1020円」は、通常の電気契約プランの電気代です。
エコキュートなどの電気温水器も導入しオール電化プランが使えるようになると、ガス+電気よりも光熱費を抑えられる可能性があります。
ウチは沖縄電力の「Eeらいふ」を利用中ですが、東京電力なら「電力上手」のようなオール電化住宅向け契約プランがあります。(参考:オール電化で本当にお得になる?)
オール電化向け電気料金契約によるメリットは、
- 夜間電力がグッと割り引かれる
- 全体の電気料金が割り引かれる
- ガスの基本料金がゼロになる
デメリットは、
- 基本料金が従来型プランより高い
- デイタイム(10時~17時)はグッと割高、夏季はさらに割高
従量電灯とEeらいふの料金単価比較グラフ|沖縄電力
昼間に電気使用時間が長いなど、使い方によっては割高になる可能性がありますのでご注意です。
オール電化の詳しい話はこちらのページをご覧ください。
オール電化のメリット・デメリット
ガス中毒の心配なし
ガス漏れが起きないのはもちろん、二酸化炭素や、不完全燃焼による毒性が強い一酸化炭素は発生しません。
空気は綺麗なままです。(油煙や料理の匂いは別です…)
ガスコンロで鍋の噴きこぼれで火が消えてガス漏れ…すると怖いですね。
火やガスの扱いを間違えると命の危険がありますが、IHならそれは無いですね!
まとめ
このページではIHクッキングヒーターのメリット、デメリットを紹介してきました。
メリット
- 火を使わないからかなり安全、キッチンも暑くならない
- 掃除が簡単で手間激減!
- 家庭用ガスコンロより火力が強い
- 光熱費を抑えられるかも
- ガス中毒無し
デメリット
- 初期費用がお高め
- 停電で使用できず
- 対応フライパンが限られる
- 嫌な音が出ることがある
- スルメを炙れない
- 電磁波が心配な人もいる(問題なしだけど)
IHにして一番良かった点は「安全な住まいが手に入る」事でした。
火やガスは扱いを間違えると危険です。
とくに小さい子がいる家庭では、安全な暮らしが最優先されます。
料理中、子ども君対応で鍋から離れることもありますし…。
またお掃除の手間もグッと減るから、子ども君にお世話の時間を回せます。
新築やリフォームの機会に、IHを試してみるのはいかがでしょうか?
パナソニックでは「IHクッキングヒーター 体験会」もやっていますから、ぜひ参加してみてください。
またこちらのIH体験談も参考にどうぞ!