注文住宅の予算はいくら?年収別の目安と無理なく決める方法

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注文住宅の予算

注文住宅の予算はいくら?無理のない立て方と予算オーバー対策

注文住宅の予算は、どうやって決めればいい?
世帯年収600万円なら、いくらぐらいで考えればいい?
頭金を貯めるまで待つべき?その間の家賃も気になる……。

注文住宅の予算は、住宅ローンで借りる金額と、住宅に使う自己資金を合わせて考えます。
土地代や建物代だけで使い切らず、外構・諸費用・引っ越し代・予備費まで含めることが大切です。

また、頭金なしでも注文住宅は建てられます。
頭金を貯める間の家賃まで考えると、先に建てる方が有利になる場合もあります。

このページでは、年収から予算を仮置きする方法、手元に残す貯金、土地・建物への配分、頭金を貯めるかどうかの判断、予算オーバー対策を順番に説明します。
まずは家族で話し合ったり、住宅会社へ相談したりするときに使える予算の目安を作りましょう。

yoshio
yoshio
私は住宅会社6社ほどから見積もりを取りました。
予算を比べるときは、坪単価だけでなく、同じ要望を入れた見積総額を確認しましょう。
目次

注文住宅の総予算は住宅ローンと自己資金から決める

最初に押さえたいのは、家づくりに使えるお金と、必要になる費用の両方です。

注文住宅の総予算
無理なく返せる住宅ローン+住宅に使える自己資金

ここでいう自己資金は、貯金全額ではありません。
生活費や教育費など、住宅へ使わずに残すお金を引いた金額です。

その総予算から、次の費用を支払います。
土地を持っている人も、解体や地盤改良などが必要なら予算に含めてください。

注文住宅の総予算に含める費用
費用区分主な内容予算を組む際の注意点
土地取得費土地代、仲介手数料など土地を買う人は購入時の費用も含める
本体工事費基礎、構造、屋根、内装、住宅設備など希望設備が標準仕様に含まれるか確認する
付帯工事費解体、造成、地盤改良、上下水道の引き込み、外構など敷地条件で変わるため、別途・未確定項目を確認する
諸費用・入居費用設計・申請、登記、ローン手数料、税金、保険、引っ越し、家具家電など借入対象と支払時期を確認する
予備費未確定工事や変更に備える予算枠他の見積項目と二重計上せず、余ったら使い切らずに残す

費用の分類は住宅会社によって異なります。
たとえば設計費が本体工事費に含まれている場合は、諸費用へ重ねて計上しません。

「建物価格が予算内だから大丈夫」と判断せず、入居までに支払う総額で確認してください。
費用を現金で払うか、住宅ローンへ含めるかによって、費用そのものがなくなるわけではありません。

注文住宅の予算の目安を決める4つの手順

予算は「毎月払える金額」「仮の借入額」「使える自己資金」「費用配分」の4つを順番に整理すると決めやすくなります。
この段階で作るのは仮予算です。
契約前には、実際の見積もりと融資条件に合わせて調整します。

1.家計から住宅に回せる毎月の金額を決める

まずは、毎月いくらなら住宅に支払っても貯蓄を続けられるかを確認します。
直近1年の手取り収入と支出を使うと、年払いの保険や車検などを見落としにくくなります。

  • 世帯の手取り収入
  • 現在の家賃を除いた生活費
  • 自動車ローンや教育ローンなどの返済
  • 年払いの費用を12か月で割った金額
  • 毎月続けたい貯蓄額

手取り収入からこれらを引いた残りが、住宅関連の支出に回せる金額です。
そこから新居の固定資産税・保険料・修繕費の積立分などを差し引いて、ローン返済に使える金額を考えます。

たとえば、手取り月収40万円、現在の家賃を除く支出が24万円、続けたい貯蓄が6万円なら、住宅関連に回せるのは月10万円です。
税金・保険・修繕積立などを仮に月2万円と置くと、ローン返済の目安は月8万円になります。

この月2万円は計算方法を示す仮定です。
実際の税額や保険料、建物に合った修繕計画で置き換えてください。
今の家賃と同じ返済額なら安心、とは限りません。

ボーナスがなくても返せる家計を基本にし、育児休業や時短勤務を予定しているなら、その期間の収入でも確認しましょう。

2.年収から住宅ローン額を仮置きする

まだ借入額が分からない段階では、年収の5〜6倍を使って仮の金額を置く方法があります。
ここでは、家族で話し合うための出発点として使います。

世帯年収600万円なら、次の計算になります。

  • 年収600万円×5倍=仮の借入額3,000万円
  • 年収600万円×6倍=仮の借入額3,600万円

ただし、5〜6倍は公的な推奨基準でも、銀行が貸すと約束した金額でもありません。
同じ年収でも、金利・返済期間・家族構成・既存ローンによって払える金額は変わります。

将来の昇給を当てにして年収を大きく見積もらず、今の年収で仮置きしてください。
次の自己資金を足して予算の全体像をつかんだら、実際の返済額が手順1で決めた範囲に収まるか確認します。
収まらなければ、仮の借入額を下げます。

3.手元に残す貯金と住宅に使う自己資金を決める

貯金のうち、住宅に使わず残す金額を先に決めます。
残りが、頭金や諸費用に回せる自己資金の上限です。

  • 急な出費に備える貯金
  • 近い将来に必要な教育費や車の購入費
  • 入居後の生活を続けるために残したいお金

たとえば貯金が300万円あり、そのうち100万円を急な出費や近い将来に必要なお金として残す場合、住宅に使える自己資金は200万円です。

貯金300万円-手元に残す貯金100万円=住宅に使える自己資金200万円

手元に残す100万円は計算例です。
実際に残す金額は、毎月の生活費、収入の安定性、家族構成や今後の予定に合わせて決めてください。

住宅に使える200万円は、次のように分けておくと、頭金に使いすぎて現金が足りなくなるのを防げます。

住宅に使える自己資金200万円の分け方
使い道金額主な用途
頭金100万円土地・建物代金の一部
その他100万円登記費用、住宅ローン手数料、引っ越し代、家具・家電代など

つまり、住宅に使える自己資金200万円=頭金100万円+その他100万円です。
この配分は計算例なので、住宅ローンに含められる費用と現金で払う費用を確認して調整してください。

手順2の仮の借入額3,000万〜3,600万円に自己資金200万円を加えると、仮の総予算は3,200万〜3,800万円になります。

なお、自己資金は必ず上限まで使う必要はありません。
頭金ゼロや諸費用込みで借りる選択肢もあるため、現金を残すかどうかは、後の頭金の章で整理しましょう。

4.土地・建物・諸費用・予備費へ配分する

総予算が見えたら、建物以外に必要な費用を先に取り分けます。
残った金額を建物へ使える予算として、住宅会社に相談してください。

たとえば総予算3,600万円なら、土地関係900万円、付帯工事300万円、諸費用・入居費用200万円、予備費100万円と仮置きすると、本体工事へ回せるのは2,100万円です。

これは相場ではなく、配分の計算例です。
土地・建物の見積もりに合わせて各項目を入れ替えます。
土地を持っている場合も、必要な解体・造成費までゼロにはしないでください。

土地代が増えれば建物へ回せる予算が減ります。
希望の建物が収まるかを住宅会社に確認しながら、土地を選びましょう。

金額と一緒に、「いつ払うか」「その時点で何のお金を使うか」も確認します。
注文住宅は、契約金・着工金・中間金・引き渡し時の残金など、完成前から支払いが発生することがあるためです。

住宅ローンの融資が支払時期に間に合わない場合は、分割融資やつなぎ融資などの利用可否を確認します。
利息・手数料も総予算に含めてください。

予備費は追加工事に備える枠であり、使い道の決まっていないお金をそのまま住宅ローンで借りられるという意味ではありません。
見積額が確定したら、借入対象になる費用と自己資金で賄う費用を整理します。

住宅ローン減税や補助金も、金額が確定する前に総予算から差し引かないでください。
利用条件と受取時期を確認し、入金前の支払いに困らない計画にします。

注文住宅は頭金なしでも建てられる

頭金なしでも注文住宅は建てられます。
頭金に決まった内訳はありません。
土地代と建物代のうち、住宅ローンを使わず自己資金で払う部分をまとめて頭金と呼びます。

登記費用や火災保険料など、建物・土地以外で発生する費用は、まとめて諸費用と言います。

頭金と諸費用は使い道が違いますが、どちらも自己資金から払えます。

また、諸費用も住宅ローンへ組み込むことも可能です。
たとえばSBI新生銀行の公式FAQでは、登記関連費用・仲介手数料・火災保険料などが借入対象として案内されています。

諸費用分の現金を今持っていなくても、家は建てられます。

yoshio
yoshio
頭金を貯めるまでの家賃がムダだし、自己資金を残しておきたかったので、私は諸費用込みのフルローンで家を建てました。

ただし、借りられる費用の範囲や金額は商品・審査によって変わります。
融資実行前に立て替える費用があるかも確認してください。
頭金を入れないことと、手元の貯金をゼロにすることは別です。

頭金なしのフルローンがお得になる場合

頭金を貯めるまで待つ方が、必ず安く済むとは限りません。
借入額を減らせば利息は減りますが、頭金を貯める間に家賃の支払いが必要です。

たとえば、毎月5万円貯金し、5年(60か月)かけて頭金300万円を貯めるとします。
家賃が月8万円なら、家賃の合計は
8万円×60か月=480万円
です。

一方、頭金300万円を出せるとして、全期間固定金利・年2.0%・35年・元利均等返済・ボーナス払いなしで計算すると、返済期間35年での利息を約117万円減らせます。
借入額が2,000万円でも5,000万円でも、頭金によって減らす借入額が300万円なら、同じ条件での利息差は約117万円です。

利息差117万円の計算例を見る
【計算条件】

  • 全期間固定金利・年2.0%
  • 返済回数420回(35年)
  • 元利均等返済
  • ボーナス払いなし

【計算式】
毎月返済額=
借入額×{月利(年利2.0%÷12か月)×(1+月利)の420乗}÷{(1+月利)の420乗-1}

詳細の計算式はこちら

●借入額4,000万円の場合…

  • 毎月返済額:約13万3千円
  • 総返済額:毎月返済額×420回=約5,565万円
  • 総利息:約5,565万円-4,000万円=約1,565万円…①

●借入額3,700万円の場合…

  • 毎月返済額:約12万3千円
  • 総返済額:毎月返済額×420回=約5,148万円
  • 総利息:約5,148万円-3,700万円=約1,448万円…②

利息差:①-②=約117万円

比較するのは、頭金300万円によって減らせる利息約117万円と、頭金を貯める5年間に払う家賃480万円です。
つまり、「利息を約117万円減らすために、家賃480万円を払って5年間待つか?」を考える必要があります。

以下の表では、現在30歳、住宅価格4,000万円として比較します。

今建てる場合と5年待つ場合の違い
比較する項目頭金なしで今建てる頭金300万円を貯めて5年後に建てる
頭金0円300万円
借入額
(住宅価格4,000万円)
4,000万円3,700万円
35年での利息差+117万円0
頭金を貯める間の家賃
(月8万円)
0円60か月分
480万円
完済年齢
(現在30歳)
65歳70歳

家賃の差480万円-利息の差117万円=363万円

全期間固定金利・年2.0%は計算用の仮定で、現在の適用金利や将来の金利予測ではありません。
住宅価格、借入金利、返済期間は両案で同じと仮定し、300万円の借入差による利息を計算しています。

両案の金利が同じ年2.0%なら、この試算では頭金を貯めるために5年待つより、今建てる方が363万円有利です。

頭金なしのフルローンが向いている人
  • 頭金なしで毎月の返済額が増えても、生活費を払いながら貯金できる人
  • 頭金を貯めるより、早く建てた方が安く済む人
  • 家を建てた後の出費に備えて、貯金を残したい人

頭金を入れた方がお得になる場合

頭金を入れることで金利が下がり、待つ間の家賃を含めても支払いが少なくなるなら、頭金を貯めてから建てる方がお得です。
金融機関や住宅ローン商品によっては、頭金なしのフルローンで適用金利が高くなったり、一定の自己資金が審査条件になったりします。

金利差が大きければ、363万円の差が縮まるか、頭金を頑張って用意した方が、トータルで安くなる場合もあります。

銀行に、「頭金なし」と「頭金あり」のどちらが安いか計算してもらいましょう。

頭金を貯めてから建てた方がよい人
  • 頭金なしのフルローンでは、毎月の返済額が大きすぎて、生活費の支払いと必要な貯金を続けられない人
  • 実家暮らしなどで待つ間の住居費が少なく、頭金による利息・借入条件の改善を生かせる人
  • 建築を急ぐ事情がなく、頭金を貯めたあとも、もしものときに備える貯金を残せる人

まず、頭金なしのフルローンでも生活費の支払いと必要な貯金を続けられるか確認してください。
無理なく返せる借入額はファイナンシャルプランナーへ相談し、頭金なしで借りられるか、適用金利はいくらか、現金で必要な費用があるかは金融機関へ確認しましょう。
金利や審査条件は金融機関によって異なるため、1社だけでなく複数社を比較してください。
フルローンでは家計が厳しい場合は、頭金を貯めるか、土地や建物の総額を下げます。

注文住宅の予算オーバーを防ぐ方法

予算は一度決めて終わりではありません。
土地や仕様が決まるたびに、見積総額と残りの予算を更新します。
特に、見積もりから抜けている費用と、希望を追加したときの差額を確認しましょう。

見積もりに含まれない費用と契約後の増額を確認する

契約前には、見積書の「別途」「概算」「一式」と書かれた項目の内容を確認してください。
金額が入っていても、希望する工事をすべて含むとは限りません。

  • 地盤改良、解体、擁壁、造成の工事費
  • 上下水道の引き込み、浄化槽、各種負担金
  • 駐車場、フェンス、門まわりなどの外構費
  • キッチン・浴室・洗面台などの希望仕様への変更差額
  • 設計変更、申請、つなぎ融資などの費用

住宅会社には「この金額でどこまで完成しますか」「未確定の費用はいつ分かりますか」と確認します。
契約金額に含む仕様と、追加料金になる変更も書面で整理しましょう。

地盤改良費が不要になるかもしれない段階で、そのお金を設備の追加へ回さないでください。
不要・減額が確定してから、余った予算の使い道を決めます。

複数社の見積もりは同じ要望と支払総額で比較する

比較するときは、各社へ同じ希望条件と「土地・外構・諸費用を含めた総予算」を伝えます。
建物だけの予算と受け取られないよう、含めたい費用まで説明してください。

  • 延床面積・部屋数・住宅性能をそろえる
  • 希望する設備が標準かオプションかを確認する
  • 外構・地盤改良・引込工事などの含まれる範囲をそろえる
  • 設計・申請・ローンなどの諸費用を確認する
  • 税込総額と、見積もりに含まれない費用を並べる

大きな値引きがあっても、必要な工事が別途なら支払額は増えます。
値引き額よりも、同じ条件で入居するまでにいくら払うかを比べましょう。

比較する会社数と見積もりのそろえ方は、こちらの記事で説明しています。

教育費・修繕費・収入減に備える予備費を残す

家づくりの追加工事に備える予備費と、暮らしを守る貯金は分けて管理してください。
工事費が増えたからといって、教育費や急な出費に備えて残した貯金まで使うと、入居後の家計が苦しくなります。

家族で、次のお金をいつ使うか書き出しておきましょう。

  • 出産・育児休業・時短勤務による収入減を補うお金
  • 進学時に必要な教育費
  • 車の買い替え費用
  • 住宅設備や外壁・屋根の修繕費
  • 退職後の生活費と、残る住宅ローンの返済資金

予定のある支出は必要額を準備し、予定外の出費にはもしものときに備えて残した貯金で対応します。
家づくりの予備費が残った場合も、無理に設備へ使い切る必要はありません。

予算を超えたら後付けできる設備から見直す

予算を超えたら、希望を「必須」「できれば欲しい」「後からでもよい」に分けます。
まずは、住み始めてから追加・交換できる項目を見直しましょう。

  • 設備の追加機能やグレードを下げる
  • 造作家具を減らし、市販の家具で代用する
  • 装飾や内装材の種類を整理する
  • 生活や安全に支障のない外構の一部を後回しにする

ただし、排水・土留め・転落防止などに必要な外構は、単に後回しにできる項目とは扱いません。
住宅会社に、入居時に必要な工事と後施工できる工事を分けてもらってください。

構造・防水・断熱など、完成後に変えにくい部分は安易に削らずに残します。
設備の調整だけでは収まらない場合は、延床面積・建物形状・土地の条件まで戻って見直しましょう。

減額後は見積書を更新し、総額が予算内に戻ったか確認します。
追加借入れやもしものときに備えた貯金の取り崩しで、予算超過を埋めることを先に決めないでください。

注文住宅の予算のまとめ

注文住宅の予算は、住宅ローンと住宅に使える自己資金を合わせ、土地・建物・諸費用へ配分して決めます。
建物の価格だけに目を向けず、入居後の生活を続けられるかまで考えることが大切です。

  • 家計から毎月払える金額を把握し、年収の5〜6倍は仮置きの計算例にとどめる
  • 貯金全額を使わず、教育費やもしものときに備える貯金を先に残す
  • 頭金なし・諸費用込みの借入れも選択肢に入れる
  • 頭金を貯めて待つなら、その間の家賃も含めて比べる
  • 土地・建物・外構・諸費用・予備費を含む総額で見積もりを比べる

まずは「毎月の住宅関連支出に回せる金額」「住宅に使う自己資金」「仮の総予算」の3つを書き出しましょう。
目安ができたら、実際にいくら借りられるか、返済額が家計の範囲に収まるかを確認します。

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